Ray Moriya's Journal

Today is the first day of the rest of your life

オックスフォードMBA コーヒーチャットで思い出した想い

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夢見る尖塔のある街で見た夢の続き

Affinity英語学院の飯島先生に誘われて、 オックスフォードMBA 志望者向けのコーヒーチャットに行ってきた。僕は普段はあまりこういうイベントには参加しないことにしている。というのも、英語力要件が世界で最も厳しいスクールであるオックスフォード大学の学生の英語力はとても高く、僕はその環境に圧倒されて、留学前に思い描いていたような留学生活を送れなかった。そんな僕は人前で「できない自分と向かい続けた」留学生活を語ることを避けてきた。

ではなぜ今回参加することにしたかといえば、受験時代にお世話になったAffinity英語学院の飯島先生からメールでのお誘いを受け、卒業生、進学予定者、進学に興味がある人たちでの、カジュアルな飲み会ということだったため、気軽な気持ちで参加をしてみることにした。

ただし、実際は8人ほどの受験生が集まっており、進学予定者は0人、卒業生は2人というメンツだった。当初の話と異なると思いながらも、進学希望者の話を聞いているうちに5年前の受験生だった自分の想いが蘇り始めた。

「ビジネスはあくまでも世界をよくするためのツールに過ぎない」
「資本主義は重要だが、目的と手段をはき違えてはいけない」
「エリートとは経歴や学歴ではなくて、他の人のために立ち上がれる人のことだと思う」
「出る杭が打たれる文化の中で出る杭でありたい」
「本当に大切なことは数字では表現されない」
「給与上昇率とかランキングとかはどうでもいい」
「オックスフォードはオックスフォードだから」

アルコールもない、コーヒーショップのオープンスペースなテーブルで、10代のように熱く語っている自分がいた。それをメモを取りながら必死に聞いてくれる受験生たち。お互いの発言に頷きあう卒業生。ビジネススクールではなく公共政策大学院の話ではないかというような会話。必死に聞く受験生の中には5年前の自分がいるような気がした。

そして5年前の自分とは異なっている自分がいることにも気づいた。

「自分の能力を高めることるよりも、人々に機会を提供することのほうが喜びが大きい」
「大切なのは勝つことではなくて、挑戦する機会にすら恵まれなかった人々がいるということに気づくこと。その機会が得られた自分の環境に感謝すること」
「諦めた(明らめた)時に本当に自分が人生をかけてすべきことが見えてきた」
「努力で超えられない現実を嘆くのではなく、自分が持っている能力でできることを考えている」

「オックスフォードの留学で得た一番の収穫は何ですか」という質問に、僕は「努力ではどうにもならない自分の限界を知ったこと。その時に新しい世界が見えてきた」とこたえた。自己成長信仰から解放されたきっかけといってもよいかもしれない。自己成長信仰から解放されたときに、僕はもっと人生をかけてやるべきことが見えてきた。自分1人が成長することよりも、困っている人々に機会を提供し、一緒に前に進めた時のほうが充実感は大きい。

自分ではない「何か」という存在になりたがっていた5年前の自分。限界ある自分という存在を活用して社会に「何か」を提供したいと思っている今の自分。

5年前に見ていた夢の続きが見たくなった。その続きはあの時よりも、ぬくもりがあって、柔らかくて、ほっとできる、リアルな夢だ。


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