オックスフォード受験の英語要件(IELTS)を最短で突破する方法
オックスフォード・ケンブリッジの大学院受験を考えた時に、最もネックとなるのが英語要件だろう。例えば、ケンブリッジよりも英語要件が厳格なオックスフォードのSaiid Business Schoolの公式サイトには下記のように記載されている。
TOEFL
- Minimum Score: 110
- Minimum required on each component: Listening - 22; Reading - 24; Writing - 24; Speaking - 25
IELTS
- Minimum Score: 7.5
- Minimum required on each component: 7.0
IELTSのほうがTOEFLよりも簡単という噂が日本人受験生の間では流れているが、それはオックスフォードの
- TOEFL110 = IELTS 7.5
という換算式においては正しい。
しかし、例えばUniversity of Virginia LL.M. の換算式では
- IELTS (全てのセクションで7.5) = TOEFL ( Listening - 26; Reading - 26; Writing - 24; Speaking - 22)
となっており、この場合はTOEFLで受験したほうが圧倒的に楽だ。IELTSでwritingを含めたすべてのセクションで7.5を同時に取るのは非常に難しい。純ジャパだと限りなく不可能に近いだろう。
つまり、IELTSとTOEFLがどちらが簡単かは志望校の換算式次第であり、その前提条件を抜きにIELTSとTOEFLがどちらかが簡単かを比較しても意味をなさない。多くのMBA受験、とりわけオックスフォード、ケンブリッジにおいてはIELTSを選択したほうが楽ではあることは確かだ。よって純ジャパで英語が苦手であればTOEFLは捨ててIELTSに集中するのが戦略的には正しい。
では、IELTSを勉強したときに、オックスフォードの英語要件を超えるための理想的なスコアは何か。僕が考える理想スコアは下記だ。
- Overall Score: 7.5
- R: 8, L: 7.5, W:7 (6.5からリスコアを狙う), S:7 (Wよりは簡単なのでリスコアなしで7以上を狙う)
IELTSでは受験生の統計データが公開しているが、IELTSのWritingは他のセクションに比べて難易度高い。IELTS writingで7が取れる受験生は他のセクションでは8以上をとっている印象だ。つまりIELTS でwriting 7を取る実力をつけるためには、overallで8を取るぐらいの実力が必要となる。
自分自身もTOEFL 98から鞍替えし、IELTSを受験し始めて、あまり勉強もせずに3回であっさりとoverall 7.5は達成した。しかしそのあとにwritingが7になかなか届かず、苦労した。
ここで実は1つ裏技がある。それがIELTSのRemarking(Enquiry on Results)だ。IELTSではTOEFL同様、スコアに納得がいかない場合には、再採点を申し込むことが出来る。僕自身は利用しなかったが、利用している人たちを見ると高い確率でWritingかSpekingのどちらか、もしくは両方のスコアがアップしており、下がっている人は一人も見たことがない。ReadingとListeningでは採点者の主観が入り込む余地が少ないので再採点の意味はほぼないが、WritingおよびSpeakingにおいては試してみる価値は大いにある。採点者が人間である以上、主観の排除は不可能であり、再採点が要求されたという事実から、スコアを上げる心理的圧力が再採点者に働いていると推測してる(再採点者はそれが再採点依頼だとは知らないとも言われているが、僕は疑わしく思っている)。
よってオックスフォード受験における英語の最適な戦略は下記の通りとなる。
- TOEFLではなくIELTSで受験
- ReadingとListeningで7.5以上を狙い、高得点で安定させる
- WritingとSpeakingで6.5(場合によっては6)が出たら、即リスコアを申し込む
上記を淡々とこなしていけば、最低限の英語力 (TOEFL100程度、TOEIC950程度)があれば、オックスフォードの厳しい英語要件を満たすことも現実的であろう。